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デジタル通貨界の“ファーストペンギン”になるには!?
データガバナンスとセキュリティハナエ:デジタル情報は便利である反面、情報が盗まれる危険性と隣り合わせの関係だと思いますが、セキュリティはどのように担保される想定ですか?
山岡浩巳(以下、山岡):これは非常に難しい問題で、特に中央銀行デジタル通貨(CBDC)においてはデリケートです。もしCBDCが国民全員が決済に利用する「一般利用型」で発行された場合、日々の細かい消費行動が全て中央銀行に集約され
中央銀行・民間銀行デジタル通貨は共存できる?
CBDCと民間銀行デジタル通貨の違いハナエ:中央銀行デジタル通貨(CBDC)と民間銀行デジタル通貨の大きな違いは何でしょうか?
山岡浩巳(以下、山岡):一番大きな違いは中央銀行が直接債務者になるか、そうではないかということです。一方、安全性の面ではあまり大きく変わらないと言えます。
ハナエ:どういうことでしょうか?
山岡:例えば、中央銀行の通貨というのはいわゆる信用リスクがありません。信
2022年度版 デジタル通貨の世界的潮流
ハナエ:山岡さん、こんにちは。日銀の頃から最先端の決済インフラを見てこられた山岡さんに、デジタル通貨に関して本日はいろいろと伺っていきたいと思います。
山岡浩巳(以下、山岡):はい、宜しくお願いします。
デジタル通貨が生まれた背景ハナエ:そもそもなぜ、デジタル通貨が必要なのでしょうか?
山岡:これまでの通貨インフラは、現金に代表される紙の技術に基づいていました。しかし、ブロックチェーンや
人口減少社会でも豊かに暮らすための未来への処方箋
人口減少社会における暮らしの変化 河合雅司(以下、河合):今、日本は人口減少問題のトップランナーと言えます。ですから、これまでのように海外をロールモデルのようにすることはできません。ここからの20年は高齢化が深刻化し、さらにその後の20年は毎年90万人近く減っていく人口激減期に突入します。
毎年、仙台市ひとつ分くらいの人口が失われていく。さらにいうと、今後のマーケットは縮小するだけでなく高齢化も
人口減少社会に必要な「信用ある基盤」とは?
人口減少社会のポイントは「余計なことに人手を割かない」時田一広(以下、時田):デジタル通貨の最大の特徴は「自分でお金に機能を付けることができる」という点にあります。例えば、今日は天気がいいからジュースの値段を少し上げようとか、夜は電車の利用客が少ないからその時間帯は運賃を下げて宣伝をして集客を上げようとか、そういった「機能」をお金にプログラミングによって付けることができます。
河合雅司(以下、河
人口減少社会の実態とデジタル化の可能性
空前絶後の国難!? 止まらない人口減少ハナエ:「少子高齢化」と叫ばれていますが、日本は今、どのような問題に直面しているのでしょうか?
河合雅司(以下、河合):危機の度合いでいえば、今までの国難とは比べものにならないレベルなんです。子供が生まれてこないということは、日本人はすでに“絶滅”のプロセスに入っていると言えるんです。
政治家も企業も、そして一般の人々も、この問題の本当の深刻さを理解できて