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有識者対談・インタビュー

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Web3への移行が本格化する世界において、より良い社会の実現に向けてチャレンジしているキーマンや有識者の方々とデジタル技術が未来社会について自由に語り合う対談コンテンツ。ディーカ…
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記事一覧

エンタメ×Web3で届ける感動体験。東京ドームの新プロジェクト「enXross」

こんにちは。「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 国内最大級の多目的スタジアムとして、年間約4,000万人(※)の来場者を集める東京ドーム。ライブやスポーツ観戦で訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。その東京ドームが2023年12月、新プロジェクト「enXross(エンクロス)」をスタートさせました。(※2019年度) コンセプトはWeb3技術によって新たな経済圏を生み出し、感動体験をアップデートすること。プロジェクトの裏側にはどういっ

【デジタル通貨を哲学する Vol.3】デジタル取引は現代の物々交換。見えるからこそ考えるということ

朱喜哲(チュ・ヒチョル)さんをお招きし、哲学の観点からデジタル通貨を紐解く本シリーズ。第3回目のテーマは「デジタルな物々交換」です。 朱さんは、デジタル通貨による取引は原始的な物々交換に近いものだと考えています。そこにはどういった背景があるのでしょうか? 前回までの記事 ▷ 【デジタル通貨を哲学する Vol.1】思想史から見るお金と信用。そしてELSI 【デジタル通貨を哲学する Vol2】テクノロジーと公平性。ブロックチェーンがもたらす「安心社会」 月払いは非効率?その

【デジタル通貨を哲学する Vol2】テクノロジーと公平性。ブロックチェーンがもたらす「安心社会」

こんにちは。「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 デジタル通貨やデジタル社会を哲学の視点から紐解く本シリーズ。前回は哲学や思想の観点から見たお金や信用とは何なのか。朱喜哲(チュ・ヒチョル)さんの研究テーマであるELSI(エルシー:Ethical, Legal and Social Issues=倫理的・法的・社会的課題)とあわせて伺いました。 それに続く今回のテーマは、「ユニバーサルでフェアな取引」です。 前回までの記事 ▷【デジタル通貨を哲

【デジタル通貨を哲学する Vol.1】思想史から見るお金と信用。そしてELSI

こんにちは。「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 今回のクロストークのお相手は、朱喜哲(チュ・ヒチョル)さん。広告会社でデータビジネスの倫理的課題の研究や社会実装の推進に携わる朱さんは、哲学者としての顔も持ち、大阪大学の招聘教員として英米哲学、行動データのELSI(エルシー:Ethical, Legal and Social Issues=倫理的・法的・社会的課題)の研究にも取り組まれています。 哲学の観点から見た「お金」とは何なのか?デジタル

キュレーターに学ぶブロックチェーンとアートの関係 アートの視点からデジタル通貨を考える

こんにちは。 「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 今回のクロストークのお相手は、編集者・キュレーターの塚田有那さんです。 「アート&サイエンス」をテーマに世界中をリサーチしている塚田さん。 アートの世界からブロックチェーンやデジタル通貨はどう見えているんでしょうか? ブロックチェーンがアートマーケットに与えたインパクトは? デジタル通貨の実装はどんなふうにデザインされるべき?   クリエイティブの最前線を知る塚田さんと一緒に、新しいお金のミライ

新しいテクノロジーの社会実装、キーワードは「アナロジー」

こんにちは。 「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 前回に引き続き、クロストークのお相手は編集者・キュレーターの塚田有那さんです。   テーマは「新しいテクノロジーの社会実装」。 暮らしを便利にする新技術。 でも、詳しいことはよくわからないし、なんだか不安...。   そんな新しいテクノロジーとの向き合い方を塚田さんにきいてみました。 キーワードは「アナロジー」。 デジタル通貨の普及のヒントも見えてきました! 前回までの記事 ▷ キュレーターに

私の「終わり」から未来を考える? アートが拓くデジタル通貨のビジョン

こんにちは。 「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 前回に引き続き、クロストークのお相手はキュレーターの塚田有那さんです。 塚田さんがキュレーションしたユニークな展覧会をめぐってトークがはずみます。   デジタル化が進んだ未来で、自分が死んだら何が起こるのか...!? デジタル資産はどうなるの?私のデジタルツインは必要?   あなたにもきっと関係がある、未来の話をしましょう。 共通のビジョンを見せる塚田有那(以下、塚田):フィンテック研究で著名

ブロックチェーンは「思想」 分散化と透明性がつくる社会のミライ

こんにちは。 「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。   今回のクロストークのお相手は、社会活動家の武井浩三さんです。 2007年に不動産テック企業「ダイヤモンドメディア」を創業し、不動産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進されました。   そんな武井さんはホラクラシー経営、ティール組織とも例えられる「自然経営(じねんけいえい)」という独自の経営スタイルを確立しました。   DXを推進する最先端デジタル技術であるブロックチェーンと自然

お金の本質は「分かち合い」と「助け合い」 新しいお金を幸せのツールにするために

前回に引き続き、社会活動家の武井浩三さんとお話ししていきます。 今回のテーマは「お金の本質」。   そもそも「お金」って何なんだ? 知っているようで知らないお金の原理。 武井さんは現在、非営利株式会社eumo(ユーモ)のボードメンバーとしてコミュニティ通貨のプラットフォームを運営されています。 そんな武井さんとお金の本質と課題を学び、お金のミライを考えます! 前回までの記事 ▷ ブロックチェーンは「思想」 分散化と透明性がつくる社会のミライ いわゆる「お金」とブロックチ

私的所有は制限されるべき? 新しい時代の入口で「わたしたちの経済」を再考する

前回に引き続き、社会活動家の武井浩三さんとお話ししていきます。 今回のテーマは「経済の“これまで”と“これから”」。   お金と社会、わたしたちの暮らしの基盤はどんなふうに発達してきたのでしょうか? 武井さんが語る「未来のシナリオ」、あなたはどう思いますか? 前回までの記事 ▷ vol1|ブロックチェーンは「思想」 分散化と透明性がつくる社会のミライ vol2|お金の本質は「分かち合い」と「助け合い」 新しいお金を幸せのツールにするために モノがあっても心は貧しい武井浩三

通信と金融のシナジー “バリアフリー”でデジタル決済の未来をつくる

こんにちは。「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。   皆さんは、普段のちょっとしたお買い物をどんなふうに決済していますか? 現金だけでなく、交通系電子マネー決済やスマホ決済など、キャッシュレス決済が便利になってきたと感じますよね。   キャッシュレス決済も戦国時代の様相になってきた流れのなかで、通信キャリア「au」でおなじみのKDDIグループは2019年に「auフィナンシャルホールディングス」を立ち上げ、金融事業を本格的にスタートさせました。  

「65年前のアメリカ」に学ぶ、デジタル通貨を普及させるヒント

前回に引き続き、auフィナンシャルホールディングス代表取締役社長の勝木朋彦さんとお話ししていきます。 テーマは「新しい決済システムの普及には何が必要か?」 ものごとには何でも「始まり」がありますが、皆さんはクレジットカードの始まりを知っていますか? 私たちが当たり前のように使っているクレジットカードの歴史を紐解くと、デジタル通貨が普及する未来が見えてくるかも! 勝木社長が教えてくれた、クレジットカードのオリジン時田一広(以下、時田):勝木さんからみて「デジタル通貨が有効

社会に「やさしさ」を取り戻す 新たな価値創造をサポートするデジタル通貨の可能性

前回に引き続き、auフィナンシャルホールディングス代表取締役の勝木朋彦さんとお話ししていきます。   デジタル通貨の有望領域として、クラウドファンディングやクラウドレンディングといったCtoCでお金を貸す仕組みがあるというお話でした。さらに、そのような少額融資が社会貢献につながる可能性を秘めているとのこと。   人の暮らしと社会の変化を見据える勝木さんと一緒に、デジタル通貨が拓くより良い未来について、さらに深掘りしていきます! デジタル通貨が拓く、ソーシャルレンディングとド

デジタル通貨が経済合理性と社会的価値を結ぶ?資本主義の次に来る世界とは

こんにちは。「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 雨が多い季節、いかがお過ごしでしょうか。 今日はそんな曇り空に一筋の光明を見いだせるような、未来のお話です。 皆さんは、資本主義の先に来る世界がどんなものか、想像したことはありますか? 「社会の価値が、経済合理性に追いつかないところまで行き着きつつある」と話すのは、アクセンチュア株式会社で金融機関向けのコンサルティングに携わる武藤惣一郎さんです。そして、この課題を解決できる可能性を秘めたものこ