【note記事まとめ】Web3
「次世代インターネット」と言われるWeb3。ブロックチェーンをベースにした分散型のネットワーク形成を特徴としており、DE BEYONDでも仕組みについて解説させていただきました。
バズワードとして一気に広がった一方で、暗号資産の低迷やChatGPTによる生成AIの勢いに押され、Web3は「冬の時代」とも言われています。果たして、Web3の2024年以降の展望は?Web3全体の説明から最新の動向まで、note内の記事をまとめました。
わかりにくい「Web3」について
最初にWeb3の大枠について解説している手塚康夫 | クリプトリエCEOさんの記事をご紹介します。Web3のさまざまな解説が出ているけれども、結局のところよくわからない…。それは説明が難しすぎるからということで、ベースのブロックチェーン技術からWeb3の全体像を解きほぐしてくれます。
LINE で Product Managerを担うSudo Shoさんの「Web3.0解体新書」。Web3(Web3.0)に至る歴史からイーサリアムとスマートコントラクトとの関係やDAO(自律分散型組織:Decentralized Autonomous Organization)、DeFi(分散型金融:Decentralized Finance)などの新しい組織や金融業界の大変革まで、Web3の解説記事の決定版とも言える一本です。
※2022年時点のものなので、一部、既に更新されている情報があります。
次にご紹介するのが、こいけゆうすけ / Business Designer,NEWh Inc.さんによる、Web3を牽引している3社のミッション・ビジョン。Ethereum Foundation(イーサリアム・ファウンデーション)や、「ASTAR Network」を開発しているStartale Labs、最も利用されているウォレット「MetaMask」のConsenSysといった3社の目指す方向から、来たるWeb3の世界を展望します。
さらに国家レベルのWeb3政策について提言するのは、経済産業省「ブロックチェーン技術を活用したコンテンツビジネスに関する検討会」の副座長や、当社が事務局を務める「デジタル通貨フォーラム」のアドバイザリーもしていただいている増島雅和さん。Web3が隆盛していく前に日本が取っておくべき国家戦略や法整備に関する鋭い指摘を繰り広げております。
Web3の波及効果、活用事例
Web3という言葉は着実に広まってきていますが、実際にはどのように活用されているのでしょうか?活用事例や最新の業界の動向を紹介していきます。
まずは、Web3と親和性の高いエンターテイメントの動きです。Aki(堺あきら)🌸MC Web3.0支部代表「NFT・AI・メタバースの実体験を共有」さんは、大手ゲームソフト会社スクウェア・エニックスがWeb3業界に本格的に乗り込んだニュースを取り上げています。現在はWeb3参画に向けた組織体制を整えている段階とのことですが、大手企業が本格参入することで、Web3ゲーム業界に革新がもたらされるかもしれません。
次に、マルセロ|事業プロデューサー from Web0 to Web3さんの、日本最大のNFTコミュニティー「Ninja DAO」から生まれた音楽プロジェクトCNRの第2弾「グリム・エーリング」の記事です。想像を絶する苦労の果てにWeb3でNFT音楽コンテンツを生み出したプロデューサーのブルーさんのお話から、Web3におけるクリエイターエコノミーの一筋の光を見いだします。
また視点を変えて、「レゲエ」という音楽カルチャーからWeb3を見てみましょう。レゲエはもともと「開かれた二次創作」を良しとする文化を持っているためWeb3とも相性が良かったというのは、自信もクラブイベントを主催する暗号屋さん。「WAGMI Music」というMusic NFT LabelをローンチしたHibikillaさんなど、Web3に積極的に進出しているレゲエアーティストを紹介しています。
中外製薬は2020年に「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を策定し、全社でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。CHUGAI DIGITAL|中外製薬さんの記事ページでも、取り組みの一環として「ヘルスケア×Web3」の未来を描くアニメーションを公開しています。Web3とヘルスケアが結び付いた世界や、Web3で生まれるこれからの新しい価値について動画でわかりやすく示しています。
Tsubasa Tanakaさんは、インターネットの歴史を紐解きながらインターネットの変遷とともにどのようにデザインが変わってきて、Web3ではどのようなデザインが求められるのかというテーマで執筆しています。特に現状のWeb3デザインではUI/UXが課題で、その需要が今後ますます高まっていくと指摘しています。
次は、発信力が高く、DE BEYONDのまとめでも頻繁に取り上げさせていただいているモリプト タツヤさんの、3次元での不登校支援の記事です。さいたま市教育委員会は、オンラインの不登校等児童生徒支援センター(Growth)にて、欠席日数が少ない生徒を対象に「3Dメタバース(3次元仮想空間)」の活用を始めました。不登校はセンシティブで複雑な問題であるものの、メタバース学校が支援の一助になるかもしれません。
Web3の鍵はコミュニティ
新潟県の山古志村(現・長岡市)仮想山古志プロジェクト 山古志住民会議(山古志DAO)がローンチし(参考記事▷デジタル村民のススメ / 限界集落とNFTとDAO)、2022年以降、日本でもDAOというデジタル上でのコミュニティ活動が活発化しています。そういった潮流のもと、Web3の鍵の一つとして「コミュニティ」が挙げられます。それは、Web1.0やWeb2.0と異なる最大の特徴として、Web3には「所有」という概念が加えられたからです。Web3でコミュニティのあり方が変わるさまざまな事例を取り上げているのがHAKOBUNEさんの記事です。
また農情人さんは、そんなWeb3コミュニティに所属するメリットを3つに絞ってわかりやすく解説しています。
山古志DAOが成功したことで、日本では地方創生や関係人口創出の観点でDAOが積極的に取り入れられています。ご自身もDAOを運営している和泉(小林)すみれ|ひと妻DAO|J-Nout代表さんが、「なぜ人々はDAOに集まるのか」と題して、DAOの構造から社会的な潮流、本気でDAOを社会実装させるための取り組みを綴っています。
そんな地方で盛り上がりを見せるWeb3の活用ですが、次は地方自治体の職員がアバターに?という話題です。鳥取県は自治体初の「鳥取県メタバース課」を立ち上げ、AIアバター職員の採用を始めました。PreVenture編集部さんが「WEB3.0×地方自治体」の事例の一つとしてまとめています。
最後に「DAOワーク」という働き方や事業活動の観点から、先ほどもご登場いただいたマルセロ|事業プロデューサー from Web0 to Web3さんの記事をご紹介します。冒頭で、あるやうむ社のVoicyでの「責任者を排した完全な分散型のDAOは機能しない」といった結論や、先述の和泉さんの記事などを引用しながら、「Web3時代の新しい職場DAO」というテーマで整理しています。
Web3の課題と展望
このように、新しい社会を創っていくポテンシャルを秘めているWeb3ですが、乗り越えなければいけない課題もあります。実際に暗号資産の価格が下落し始めた2022年から「クリプトウインター(暗号資産冬の時代)」とも言われており、Web3関連企業も影響を受けて資金調達や売上確保が苦しくなっています。
JUNさんは、「Web3は、オワコンか?」という記事でWeb2プラットフォームに比べて気軽に楽しめるユーザビリティが欠けていると指摘。Web3がマス化する日は来るだろうという希望は示すものの、それがいつかはあまりにも不透明であると言います。
一方、【note版】Web3ポケットキャンパスさんは、昨年末に行われたイベント「2023年総括&2024年に向けた準備 世界を代表する企業が取り組む『ブロックチェーン事業開発』」で語られた今年に向けた展望を紹介。
マスアダプションをつくるうえでは大手企業の資本やリソースが必要不可欠。しかし、どうWeb3を取り入れた方がいいのか?企業内でWeb3を一歩推し進めるためのアドバイスや、2024年に来るWeb3業界もズバリお答えしています!