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有識者対談・インタビュー

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Web3への移行が本格化する世界において、より良い社会の実現に向けてチャレンジしているキーマンや有識者の方々とデジタル技術が未来社会について自由に語り合う対談コンテンツ。ディーカ… もっと読む
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#ハナエ

環境先進都市ポートランドの立役者に学ぶ、サステナブルな社会とテクノロジーの最適な関係

「全米でいちばん住みたい街」といわれる環境先進都市・ポートランド。 循環型社会に向けた取り組みを早くから実践してきた、 “サステナブルシティ”のパイオニアのような街です。 そんな最先端の街ポートランドで活躍した一人の日本人がいます。 ポートランド市開発局(PDC)で都市計画の一翼を担っていた山崎満広さん。 今回は、そんな山崎さんから「サステナブルな社会に必要なこと」をたくさん学んでいきたいと思います!  「テクノロジーだけではサステナブルは実現しない」と山崎さんは言

デジタルテクノロジーが可能にする「ネクストコモンズ」のつくり方

こんにちは、「デジタル決済の未来をツクル」ディーカレットDCPのハナエです。 早いことに4月に入り各所で桜が満開になりましたね。 皆さんはお花見されましたでしょうか?🌸 季節の変わり目なので体調には気をつけてお過ごしください! ところで、皆さんは「消滅可能性都市」って聞いたことありますか? 最近では、人口減少が進んだせいで「行政サービスを維持できない!」という自治体も増えているんだとか…。 Next Commons Labの林篤志さんは、デジタル技術を駆使した「日本の新し

新しいライフスタイルの実現に向けて、デジタル通貨ができること

こんにちは、ディーカレットDCPのハナエです。 今回も、デジタル技術を駆使した「日本の新しいローカルコミュニティ」をデザインするネクストコモンズラボの林篤志さんにお話を伺っていきます。 前回はブロックチェーンが変えていく価値観・お金の流れ・コミュニティ運営のあり方を分かりやすく解説してもらいました。 今回はさらに、デジタル通貨が可能にする「共助」や新しい暮らしのあり方についてお話を伺っていきます。 デジタル通貨が真価を発揮するためには—— 林さんの鋭いご指摘に、時田さん

“シェアリングエコノミー”が世界的に進む背景と潮流

なぜ、今、“シェアリングエコノミー”なのか?ハナエ:そもそも「シェアリングエコノミー」って何なのでしょうか? 石山アンジュ(以下、石山):実はシェアリングエコノミー自体に確固たる定義は存在しないんですよ。何がシェアリングエコノミーで、何がそうでないかという線引きはとても難しい。日本でいう「お裾分け」も広義のシェアリングエコノミーだと言えます。ただ、インターネットを通じて「お裾分け的な個人間の取引」が現れはじめたのが2008年頃です。アメリカでAirbnbが生まれ、どんどん市

デジタル通貨はシェアリングエコノミーを加速させる!?

少額決済のコストと手間時田一広(以下、時田):さまざまなシェアリングエコノミーのビジネスモデルがあるとのことですが、少額決済のことで困っていることってありますか?あるいは、支払いの手間やコストの面などでも。 石山アンジュ(以下、石山):あると思いますね。少額の取引が多いので、例えば企業が500円しか売り上げがないのに振込手数料などを支払わなくてはならない。 また個人の場合、アプリ上で500円の売り上げがあったとしても、その程度であれば換金するまでもなく放っておきます。する

シェアリングエコノミーとデジタル通貨が開拓するフロンティア

可視化される「見えなかった価値」石山アンジュ(以下、石山):シェアリングエコノミーの仕組み自体は、使い方次第で良くも悪くも機能します。つまり、より安く他者の労力を使いたいという目的でシェアリングエコノミーを運営・利用することもできてしまう。なぜなら、価格を決める主体が企業ではないからです。しかし、私が視察をしてきたなかで、逆に良いところもたくさん見てきました。 石山:例えば、80代のおばあちゃんがAirbnbで貸し出している宿泊先では、おばあちゃん心を込めて掃除して、すごく