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3分でわかるデジタル通貨DCJPY~プロダクトビジョンと世界観編~


こんにちは。
ディーカレットDCPのDE BEYOND編集部です。
 
ディーカレットDCPでは2024年のサービス開始に向けて、「デジタル通貨DCJPY(仮称)」(以下、DCJPY)の開発を進めています。私たちが提供するサービスを皆さまにより詳しく知っていただくため、本日、10月12日にDCJPYのサービス概要や機能・仕様をまとめたホワイトペーパー「“DCJPY” White Paper 2023」を発行しました!

DeBeyondでは、プロダクト開発責任者の時田一広と技術責任者の清水健一がホワイトペーパーのポイントを3回にわたって解説します。
第1回はDCJPYのプロダクトビジョンと世界観です。

ビジネス・金融の一体化と新しい価値観

DCJPYは、現在さまざまな分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進されている流れをさらに加速させ、現世界を次のデジタル社会に導くプロダクト・サービスだと考えて開発しています。
 
現在と未来で大きく異なるのは、これまで別々に行われていたビジネス取引と金融サービスを一体化させてデジタル上で取引と決済が完結することです。

また、デジタル上では、これも現在は分断されている企業同士の相互連携、個人や企業のアイデンティティを中心としたサービスの連携の実現を容易にします。企業・個人は、DCJPYという銀行預金がデジタル通貨となったサービスを活用することができます。それによって、Web3で提唱されているような世界を、誰もが違和感なく利用できるようになり、新しいビジネスチャンスの機会を得ることができるようになります。
 
今の物理的な資源や時間を中心とした価値観から解放されて、新しく生み出される多様なデジタル資産を取引する新しい価値観へ転換していきます。

完全キャッシュレスの買い物体験

ブロックチェーンのトレーサビリティを記録するという特徴をショッピングや食事、レジャーなどの身近なユースケースに適用してみると、消費者の行動と提供する店舗や関連する企業の作業プロセスがつながります。
 
消費者が自宅から外出して帰宅するまでの行動がブロックチェーンに記録されると、どのような経路でお店に来店して、それまでにどのお店で何を購入し、どのような食事をしたか?健康志向なのか?などのデータが見えてきます。
 
提供する企業側も買い物をしたお店の商品はどのような素材が使われ、誰がいつ製造し、どのような手段でいつお店に届けられたのか?お店に届くまでに費やされたエネルギーの再生可能エネルギーの割合はどのくらいなのか?働く人たちはどのような属性なのか?持続性のあるものか?フェアトレードな商品なのか?など、消費者目線では今まで見えなかった、お店の裏側のプロセス全体が見えてきます。
 
同時にお店側も消費者の行動や思考の理解が進みます。ホワイトペーパー本誌のP10に掲載されている物語「デジタルカフェの夢」では、DCJPYによる決済に生体認証を組み合わせることで手ぶら決済ができるシーンが出てきます。

本当の手ぶら決済を実現しようとしても、従来は取得できる利用者の情報が限定的で、全体の行動と決済を紐付けられなかったため、シームレスな体験までは実現できませんでした。
 
しかしこれからは、単なるお金の支払いだけではなく、行動全体のなかのワンシーンとして捉えられます。お店に入った時からその人の志向で支払い手段は特定され、買い物や食事を済ませたら(例えば消費者が食事の際は生体認証を設定していた場合)そのまま手ぶらで帰れるような体験になります。
 
消費者側も正確な情報にアクセスし、納得したうえでサービスを受けたり、商品を買うことができます。知りたい情報がきちんと公開されることで販売元への信頼が高まり、持続可能な商品の購入やサービスの利用へとつながります。 

ビジネスの拡大と安心・透明な取引

DCJPYによって行われた取引の履歴や顧客情報は全てブロックチェーン上に保存されます。飲食店や小売店などでは保存されたデータを基にニーズや好みを分析し、メニューや商品に反映させていけば、おのずと顧客満足度は高まり、事業の拡大につながっていくでしょう。
 
また、取引履歴や顧客情報と同様に、食品や日用品の生産者や原産国、出荷日時、配送記録といった商品にまつわるあらゆる情報をブロックチェーン上に保存することもできます。

スマートコントラクトによる業務効率化

お店の仕入れ先との決済処理も、「消費者が商品や食材を購入した時に仕入れ代金を即時に支払う」という条件に合意しておけば、お客様が会計を済ませた瞬間にお店から仕入れ先に支払いがされます。現状は月末締めの翌月末払いといった商習慣が一般的ですが、双方の手間も減りますし、仕入れ先にも顧客の属性が共有されます。
 
これらの取引に関連する電力や配送に関わる支払いも全てリアルタイムかつ自動的に行うことが可能になります。消費者とお店だけでなく、そこに関わる全ての人が同じネットワークに入って情報が共有され、ルールに沿ったプログラム取引がされる世界に変わっていきます。

スマートコントラクトと呼ばれるこの機能によって、目視で送金額をチェックしたり、手作業で請求書を発行したりする手間は完全に省力化することが可能です。また、口座への振込作業が必要なくなるので、金額の計算ミス、入金の遅延といったヒューマンエラーも起こりません。
 
とりわけ小売などの大規模サプライチェーンや、不動産など関係者が多い業種では、DCJPYを取引決済に用いることで大幅な業務効率化が期待できると思います。

銀行口座をベースにしたアイデンティティ

DCJPYには銀行口座と紐付くIDによって個人を識別し、銀行口座の預金をそのままデジタル通貨として使えるという特徴があります。
 
DCJPYは2021年11月に発行したホワイトペーパーでこの方式を示しました。皆さんが安心感と信頼感を持って日常生活やビジネスで欠かせない存在になっている銀行預金をそのままデジタル通貨にすることが、現世界から真のデジタル世界にスムーズに移行できる方式と考えました。

また、最近話題のステーブルコインとは異なる方式です。どちらが良いかという評価は専門家に譲りますが、私たちは個人や法人、さらにキャッシュレス決済サービスの基盤でもある銀行預金を活用するこの方式が最良だと考えています。
 
ビジネスの取引と金融が一体となるとはこのような世界観を体現することです。完全なキャッシュレス社会はもう目の前まで来ています。

新しいビジネスモデルの創出と経済の活性化

このようにブロックチェーン技術と前述のスマートコントラクトによって決済や送金が全て自動化されるため、DCJPYを利用する企業は既存の商習慣や事業の枠組みにとらわれない、新しいビジネスモデルをかたちにすることが可能です。
 
また、DCJPYの運用基盤であるDCJPYネットワークにはIBC(Inter-Blockchain Communication:ブロックチェーン間通信)という技術が採用されています。この技術によって外部のブロックチェーンネットワークとつながることができるようになり、これまで交流のなかった異業種間の連携が進み、次のデジタル社会へ向けて経済全体が活性化していくと考えられます。

——次回は今回ご紹介した消費行動の変化や業務効率化がDCJPYのサービスでどのように実現されるのか?をひも解いていきたいと思います。
 
また本ホワイトペーパーでは今回お伝えした内容とあわせ、デジタルアートのNFT取引やエコショッピングにおけるユーザー体験をストーリー形式でご紹介しています。ぜひご覧ください !

「“DCJPY” White Paper 2023」は以下ポータルサイトからダウンロード頂けます。今後もさらに情報と実践の両面からデジタル通貨の世界を探求できる場を随時公開していきます。


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